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薬剤性高カルシウム血症 薬の飲み合わせ 骨粗しょう症 利尿剤

NHK「総合診療医ドクターG」【母が食べない!口もきかない!
息子の嘆き…認知症か?病院通いに謎解きヒントが!?】

◎ドクターG:西村真紀(川崎医療生協 あさお診療所 医師)
◎書記:清田美穂医師
◎研修医(医師免許を取得して臨床研修を行なっている医師):
・辻本啓(兵庫県・兵庫県立尼崎病院)
・拜殿明奈(沖縄県・浦添総合病院)
・木田博朗(北海道・江別市立病院)

第9回 患者の訴え「母が食べない 口もきかない」

■今回の患者…長沢八重さん(84歳女性、無職)
 ※身長153cm、体重43kg

【基礎データ】体温37.2度、血圧138/82、脈拍回72/分、呼吸数16回/分

【主訴】母が食べない 口もきかない
患者は84歳の女性。転倒して大たい骨を骨折したのを機に、59歳の長男は
会社を早期退職し、1年前から介護に専念していた。献身的に介護を続けていた
ある日のこと、長男が「母親が何も食べない、口もきかない!」と診療所に
かけこんできた。訪問診療したドクターGは、女性が多くの医療機関に
通っていたことを知る…。患者とその家族を長年診てきた家庭医だからこそ
わかったある事実とは?

【診断】薬剤性高カルシウム血症
今回の患者・長沢八重さんの「食べない」「口もきかない」という症状は
薬の飲み合わせによって起きた薬剤性高カルシウム血症によるものでした。
※ポリファーマシー(多剤投与)による症状

元々、八重さんは84歳と高齢で脱水症状もあり、薬の影響が出やすい状態でした。
骨粗しょう症の治療のため、食事以外にもカルシウム剤やビタミンD製剤を
飲んでいたので、体内のカルシウムは十分足りていました。

そこへ新たに利尿剤を飲み始めましたが、この利尿剤には体内のカルシウムの
排泄を抑える作用があったため、薬剤性高カルシウム血症を起こしたのでした。

八重さんは血液検査で薬剤性高カルシウム血症と確定診断され、
入院して体内のカルシウム濃度を下げる治療を受け、1週間ほどで体調を回復、
無事退院しました。その後、ドクターGが他の科の主治医と相談し、薬も3分の1に
減らすことができました。

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