主治医が見つかる診療所 9月8日 急性すい炎の早期発見と予防法

主治医が見つかる診療所 9月8日 膵炎（急性すい炎 ）

主治医が見つかる診療所 9月8日放送 膵炎

単なる胃の痛みだと思って放っておくと
命の危険がある病気、急性膵炎の
早期発見と予防法などを紹介。

アンケートの結果、7割近くの人が
胃の痛みを感じたことがあり
8割の人は病院に行かなかったという。



●主治医解説

胃に問題がなくても
胃の辺りに痛みを感じる事がある。

みぞおちの奥には色々な臓器があるため
それらが病気になると
命に関わってくる場合があるので要注意！

●女優 堀ちえみさんの場合

女優としても活躍した堀ちえみさんは
13年前の7月に胃の不調を覚えていた。

病院に行く程ではないため
市販の薬を飲んでいたが
胃薬を飲んでも治らない痛みだったという。

最初に痛みを感じてから3週間後
グアムへ旅行に行くと友人から
お腹が出ていることを指摘された。

更に旅行中、雑巾を絞られるような
痛みに襲われていたという。

旅行から帰国した堀の体調は急変。
胃が爆発するような違和感を覚え
お腹が徐々に膨らんでいったという。

激痛で動けなくなり
救急病院で診察を受けるも
医師の診断がつかない。

レントゲンやエコー、胃カメラ
血液検査を行うことでようやく判明した。

堀ちえみさんが発症していた病は急性膵炎。



＜急性膵炎（きゅうせいすいえん）とは＞

すい臓が分泌する消化液「すい液」が
すい臓自体を溶かしてしまう病気。

堀さんの場合、すい臓から漏れ出した
すい液によって他の臓器までもが
溶かされ始めていた。

お腹の膨らみは、ダメージを受けたお腹に
腹水が溜まり始めていたため。
重症急性すい炎と診断され
命を失う可能性もあった。

＜急性膵炎の治療法＞

・痛みと炎症を抑えるための薬を点滴し
すい臓が回復するのを待つ。

・すい液が分泌されない様に
絶飲食（堀さんの場合１か月以上）

●主治医解説

すい臓には２つの働きがある

①消化液などを分泌　
②ホルモンを分泌

すい臓はすい液を出す時間が
ある程度決められている。

毎日の食事の時間がずれると
すい臓に負荷をかけてしまい
病気になりやすい。



＜堀さんの発症原因と考えられるもの「胆石」＞

胆石が、すい液が流れる道を塞いでしまい
すい液がすい臓の中で溜まってしまう。

その結果、すい液が自らを溶かしてしまう。
女性の発症原因1位は胆石。

＜胆石とは？＞

胆のうに蓄えられている消化液
胆汁が石の様に固まった物。



＜急性膵炎の早期発見ポイント＞

背中の痛みを伴う胃の辺りの
痛みを感じた時は要注意！

特に初期は背中の左側に
痛みを感じる事が多い。

●主治医解説

すい臓は胃の裏側の背中に
近い位置にあるため
急性すい炎の時は
背中に痛みがでやすい。

急性膵炎の時は
前屈みになると痛みが和らぎ
逆に体を反らすと
痛みが強くなる傾向がある。

すい臓が弱った場合、漢方でいう
肝兪（カンユ）というツボが痛む。

肝兪の痛みを感じる前には
コリを感じる事が多い。

冷たい物やアルコールを多く摂ると
その部分にコリがでる人も多い。

軽い指圧や温める事で
すい臓の調子を整える事ができる。

●俳優 田中健さんの場合

俳優の田中健さんは1年前に
友人のパーティで大量に飲酒。

足元がおぼつかないほど飲むと
今までにはないほど
胃が痛くなったという。

そのまま眠りにつくが
3時間後に激痛で起床。
救急車に運ばれ病院へ。

＜田中さんの診断結果＞

アルコール性急性すい炎。
アルコールの刺激により
すい液の出口が塞がれるなどして
発症する急性すい炎。

男性の発症原因1位はアルコール。
1日６０ｇ以上のアルコールを
普段から摂取していると
急性すい炎のリスクが上がる。

・ビールの場合→中瓶３本程度
・ワインの場合→グラス５杯程度
・日本酒の場合→２合半程度



●主治医解説

胃に原因がある胃痛の場合は
少しずつ痛くなってくる事が多い。

一方、アルコール急性すい炎の場合
突然痛くなる事が多い。

＜急性すい炎の早期発見ポイント＞

普段からお酒を飲む人が
いつも以上にアルコールを摂取した後に
短時間で胃の辺りに痛みを感じた時は要注意！！

急性すい炎の発見ポイント
①背中の痛みを伴う
胃の痛みを感じた時は注意。
②アルコール摂取の後
短時間で胃の辺りに痛みを感じた時は注意。

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